• 「音は心の中で音楽になる」 谷口高士: お気楽論:
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    何度も聴いているうちに音楽の印象が変わる理由についての研究もある。まず、人間は刺激の複雑性が中くらいのときに最も快く感じるという「バーラインの最適複雑性モデル」を仮定する。同じ音楽を何度も聴くと、慣れて複雑さが減るように感じるわけだから、元々複雑度が大の音楽は聴けば聴くほど複雑度が中くらいに近づいて快くなる。逆に複雑度が中の音楽は聴いているうちに複雑度が下がってつまらなくなってくるわけである。この話は僕の芸術論にやや通じるものがある。
    複雑性にもからむが,自分の中で対象(この場合は音楽)をどのように再構築するかがカギだと思う.
    刺激→体制化→反応(※1)とする場合,刺激結果がどのようにモデル化されるか,また生成されたモデルと既に持っている「複雑性」を意味するモデルを逐次マッチングしたとき,どのように反応として表れるか,というところに音楽に対する評価の捉えどころのなさがあると思う.