• 大変革期に突入する検索エンジン:Wolfram AlphaやSiri、Googleの動向などから予想する次世代検索エンジンの姿  | ITトレンド・セレクト | 現代ビジネス [講談社]:
    'via Blog this'

    まずFacebookの方だが、彼らはいわゆる「ソーシャル・グラフ」と呼ばれる仮想コミュニティ内の人間関係を利用した情報入手方法を提起している。そこでは我々ユーザーはキーワードで機械的に情報検索する代わりに、「こんなことを知りたいんだけど、誰か知ってる?」といった形で問を投げかける。するとコミュニティの友人・知人が「それなら、これがいいよ。こんなこともあるよ。ここに行けばあるよ」といった形で答えを返してくれる。
    あるいは「ニュース・フィード」のような形で、こちらが敢えて質問しなくても、自然に友達の情報が飛び込んで来る。これらの情報入手方法は、「コミュニティの構成要員の方が、検索エンジンよりも、自分と共通の関心、趣味、嗜好に合った答えを返してくれる」という基本思想に基づいている。
    一方、Appleはこうしたソーシャル的アプローチとは対照的な手法を採用している。昨年発売のiPhone 4Sに標準搭載した「Siri」によって、いわゆる「AI(人口知能)」を使った新たな情報処理の在り方を提起したのだ。
    Siriは単なる情報検索の手段というより、もっと総合的な音声アシスタント機能の一種とされる。たとえばユーザーが「検索」、「メール」、「スケジュール管理」など様々な命令を音声で下すと、Siriは女性に模した合成音声でこれに応じ、まるで召使かロボットのように要求された仕事をこなしてくれる。


    情報革命の一つとして、世の中の大抵のことは検索すれば分かるようになったことだ。しかし今、AND検索の時代から対話形式に移り変わろうとしている。
    Wolfram AlphaはSiriの検索エンジンの中枢として機能しており、ウェブサービスも提供している。
    http://www.wolframalpha.com/

    記事にもあるが、関連情報のリンクを提供するのではなく、求めている情報そのものを提供することを目的としている。
    これに対し、Wolfram Alphaでは単なるキーワードではなく、たとえば「What is the highest mountain in the world?(世界最高峰の山は何ですか?)」など、自分が知りたいことを文章(質問)として入力する。すると検索エンジンの方でも単なるホーム・ページの羅列ではなく、「Mount Everest(エベレスト山)」のように、答え自体をズバリと返して来る。しかも、そこではエベレストの標高、それがある国、初登頂の年、写真、地図上の場所など、関連情報が整理されたパッケージ・データとして表示される。
     FacebookもTwitterもGoogle+も情報源であり、情報共有の場である。
    それぞれスタンスは違うため、うまく競合しないところを各社発展していってもらえると、エンドユーザとしては嬉しい。